ここ長野市のお隣、松本市で開催され、
毎夏、多くの人が楽しみにしている音楽祭
「セイジ・オザワ 松本フェスティバル」の
公式プログラムです。

小口折表紙となっていて、
「岳都・松本」の魅力が伝わる
静かな自然風景の表紙を開くと、オーケストラが登場。
一気に「楽都・松本」の世界が始まります。

「小口折表紙」とは、表紙の小口の部分を
中身（本文）より大きく作り、
内側に折り込んだ表紙です。

今回は、「表」表紙と「裏」表紙で、
それぞれ写真のサイズが違うため、
折袖（表紙の折り込み）の寸法が
表裏で異なっています。

「写真ありき」の製本です。

通常の小口折の工程では、
表紙用紙の真ん中をセンターとして
均等な寸法で左右（表裏）の袖を
折っていきますので、本文と表紙を
一度に機械にセットして通せます。

今回は折り込む寸法が、左右非対称なため、
まずは特殊な機械で折位置にスジを入れ（スジ押し）、
折り込んだ表紙を先に作っておきます。

その後で通常の工程と同じく
機械に通して製本します。

少し手間はかかっていますが、その分
オーケストラの迫力をそのまま楽しめる
仕上がりになっています。

澄んだ音色のような、
繊細な箔押しも魅力です。
音楽祭の思い出に、
大切にしていただけると幸いです。